全国子どもアドボカシー協議会では、今年度、公益財団法人日本財団より助成金を受領し、どの地域においても社会的養護を受けている子どもも等しく意見表明権を行使できる基盤をつくることを目的として、「児童の意見聴取等の仕組みの環境整備」に関する自治体や民間団体のお悩みの相談に応じる「スタートアップサポート」を行っております。
▼スタートアップサポートについてはこち
この取り組みを通して、各自治体と関係者の皆様が話し合いながら、各地域の実情に合わせた子どもアドボカシーの仕組みを考えていく必要があると感じてきました。そこで、改めて関係者の皆様と現在の悩みを整理し、子どもアドボカシー(意見表明等支援)事業の取り組みについて考える機会をつくりたいとおもい、「自治体向けセミナー」を12/14(木)に開催いたしました。
本セミナーの前半では、既に一時保護所でアドボケイトを受け入れて活動を進めている江戸川区様と、事業化に向けて準備を進めていらっしゃる青森県様から、それぞれの現状と課題をお話しいただきました。要保護児童をめぐる地域の実情やアドボカシーに関する進捗に違いがある中で、関係各所との調整や予算の確保など、多方面にわたり奔走されている様子をお聞きすることができました。
後半は、4つのテーマ”①委託先をどうやって見つける"、"②アドボケイトの養成をどう行う"、"③児童相談所としてどんな対応が必要になる"、"④施設・里親にどうやって受け入れてもらう"でグループをつくり、少人数で現状や悩みを共有しあうグループワークを行いました。20分×2回という短い時間でのグループワークでしたが、地域や立場ごとに、さまざまな課題をお持ちであることが見えてきました。
参加者からは以下のような声をいただいております。(参加者アンケートより一部抜粋)
「セミナーの感想」
▶現在児童相談所の開設準備をしており、手探り状態にある中で制度設計のための第一歩とすることができたように感じます。また、他自治体や実践者、ユースの方と直接顔を合わせてお話しする機会が少なかったので大変参考になりました。
▶それぞれの立場での話が聞けてよかった
▶もう何年も前から、アドボケイト活動をされている自治体がある事に、敬意を持って拝聴しました。
▶グループワークについて、この議題について考えるといったところの焦点があまり定まっていなかったので、しっかりグループワークをやるのであれば、2回にわけることをせず項目をきちんと定めてやるほうがよかったと思います。
「今後セミナーで取り扱ってほしいテーマ」
▶先進自治体の取り組み事例
▶国から示されている3事業(意見聴取等措置、意見表明等支援、環境整備)ごとの内容
▶意見表明事業の受託後の進め方
▶アドボカシーを広げるための活動、アドボケイトの質を担保するための工夫、アドボカシーセンター的な事業所を立ち上げる方法
本セミナーは、令和6年度の改正児童福祉施行に向けて、子どもアドボカシー・子どもの権利擁護の取り組みについて、参加者皆様の課題や実践例を持ち寄ることで、より良い取り組みを作っていけるようにという思いで企画をさせていただきました。
アンケートでは、他の自治体や実践者、ユースなどの話を聞けたことがよかったという声が多くあがっておりました。一方で、特にグループワークを通して、参加者皆様がそれぞれの立場や地域で着実に準備を進めておられるからこそ、異なるフェーズ・種類の課題をお持ちであることも強く感じました。
今後は、テーマを絞ったセミナーの開催や個別相談できるスタートアップサポートの周知など、個別具体的な課題にも対応できるように努め、皆様と一緒により良い子どもアドボカシーの取り組みを広めていければと思っております。