社会的養護のもとにある子どもの「意見を聴かれる権利」を保障する「意見表明等支援事業」について、最新の調査結果を公開しました 。本調査から見えてきた課題について、その内容を広く皆さまへ公開いたします。
本調査結果から、研修の充実やネットワーク形成、スーパービジョン体制の構築支援、政策提言等に対するニーズが明確に確認されました。これらを踏まえ、今後の事業展開に向けて、以下の3点を提案します。
■調査結果のポイント
▶調査結果レポート:https://drive.google.com/file/d/1stFM0sPX-U0C0c8vp2NcoY74_arq9HxT/view?usp=sharing
本調査により、意見表明等支援事業は全国的に急速に普及していることが明らかとなった。児童相談所設置自治体のうち82.9%(82自治体中68自治体)が事業を実施しており、制度としての導入は全国的に進展している。
一方で、実施内容や運用体制には自治体間で大きな差がみられた。活動は一時保護所や児童養護施設を中心に展開されている一方で、里親家庭やファミリーホーム等の家庭養護領域においては実装が限定的であり、対象領域に偏りがあることが確認された。
また、事業の運用においては、財源の制約、人材の確保不足、訪問頻度や実施体制のばらつき、日程調整の困難さなど、複合的な課題が存在している。特に、支援員やスーパーバイザーの確保、活動範囲の拡大に伴う運営負担の増加は、今後の事業継続・発展に影響を与える要因であると考えられる。
以上より、本事業は制度としての普及段階から、実施内容や運用体制の充実を図る段階へ移行しつつあることが示唆される。
当協議会では、⼦どもアドボカシー事業の取り組みが進んでいない地域においても、社会的養護を受けている⼦どもも、等しく意⾒表明権を⾏使できる基盤をつくることを⽬的として、⼦どもアドボケイト(意⾒表明等⽀援員)を養成する講座や、子どもアドボカシー事業の導入/導入して間もない自治体・民間団体などを対象に、事業の準備や実施に関するご相談にお答えする「子どもアドボカシースタートアップサポート」を実施。また、意見表明等支援(子どもアドボカシー)事業の実践者や関係者向けに、養成・研修のためのテキスト「こどもアドボカシー活動の手引き」を公開しています。
【こどもアドボカシー活動の手引き】https://www.child-advocacy.org/activities/15617
【子どもアドボカシースタートアップサポート】https://www.child-advocacy.org/activities/15079
【⼦どもアドボケイト(意⾒表明等⽀援員)養成講座】
基礎講座:https://www.child-advocacy.org/activities/17081
私たちは、こどもの声を聴く活動が単なる「制度の形」に留まらず、実効性のある「質の高い支援」として定着するよう、引き続き国への働きかけと自治体・団体のサポートを続けてまいります。
本記事に関するお問い合わせは以下事務局までお願いいたします。
■お問い合わせ先NPO法人全国子どもアドボカシー協議会 事務局